今でこそお経をあげたりご祈祷を受けたりする場所というイメージが強いお寺ですが、かつてお寺には「駆け込み寺」という大事な役割がありました。

親を失った子どもや、現代と比べて社会的な立場の低かった女性が身の安全を守るためにお寺に駆け込んだのです。

 

愛知県南知多町の「大宝寺(だいほうじ)」は江戸時代に尼(あま)寺として開かれて以来、女性のための駆け込み寺として知られていました。

現在もさまざまな悩みを抱えた女性たちが「縁切り」や「新しいご縁」を求めて大宝寺を訪れます。

 

「もくれん寺」とも呼ばれるほどにモクレンが美しいことでも有名な大宝寺ですが、近年話題になっているのは「人生相談」です。

縁切りだけでなく人生相談や占いまで住職自らが行い、日本全国から相談を受け付けているのです。

 

目次

  • 女性のための駆け込み寺!大宝寺の歴史
  • 縁切りと良縁を願う!大宝寺の境内
  • まずはお電話を!大宝寺の人生相談と占い
  • 大宝寺へのアクセス

 

女性のための駆け込み寺!大宝寺の歴史

 

Photo by Shin noku is licensed under CC BY-SA 4.0

 

知多半島の南端、愛知県南知多町にある「大宝寺」は曹洞宗のお寺です。知多四国霊場の四十四番札所、及び南知多三十三観音霊場の二十七番札所に指定されています。

 

弘法大師(空海)が南知多を訪れた際、山肌からわき出ていた水のおいしさにしばらく休んだことで、そのわき水は「霊泉」として信仰を集めるようになりました。

1809年に好堅(こうけん)という尼(女性僧侶)がその霊泉にお寺を開いたのが、大宝寺の始まりです。

 

 

大宝寺は開かれて以来、代々尼寺として有名で、人間関係や夫婦関係に悩む女性たちの駆け込み寺としても機能してきました。

現在のようにDV問題が取り沙汰されていなかった時代には、夫の暴力に悩む女性が名古屋から大宝寺にまで逃げて来たという記録も残されています。

 

そういった背景から大宝寺は「縁切り寺」としても有名ですが、境内に多く植えられたモクレンから、「もくれん寺」や「もくれん観音」とも呼ばれています。なお2021年現在のご住職は創始以来初の男性僧侶ですが、先代住職の孫弟子にあたり、その系統と特質は連綿と受け継がれています。

 

縁切りと良縁を願う!大宝寺の境内

 

 

愛知県の大宝寺は海と山に囲まれた、人里離れた奥地に位置する静かなお寺。一番近い民家からも300m以上離れているので、都会の騒がしさを離れて鳥や木々のさえずりを楽しむことができます。

 

「もくれん寺」とも呼ばれるように、大宝寺の境内にはいたるところにモクレンが植えられ、満開になる3~4月は多くの参拝者でにぎわいます。

 

大宝寺のシンボルにもなっている「もくれん観音」は、先代住職が縁切りと新たなご縁を求める人々のために建てた観音像です。

「観音布(かんのんぷ)」という布に切りたい縁や結びたい縁を書いて奉納し、もくれん観音の周りを回ると願いが成就するといいます。

 


(出典:大宝寺公式Instagram)

 

大宝寺ではご朱印も人気です。

季節や祭事に合わせてさまざまな絵などを住職が一枚一枚丁寧に描く、見開きの特別なご朱印です。月替わりの限定ご朱印もあるので、ぜひ一度、公式ホームページや公式Instagramをチェックしてみてください。

 

他にも創建のきっかけとなったご利益のあるわき水や、モクレンの開花時期などに営業される軽喫茶「もくれん茶屋」、さまざまなイベントやセミナーが開催される「もくれん会館」などが併設されています。

 

まずはお電話を!大宝寺の人生相談と占い

 

 

江戸時代より駆け込み寺、また縁切り寺として多くの女性を救済してきた愛知県の大宝寺には、今でも人に言えない悩みをもった女性が多く訪れます。そこでご住職が始めたのが「人生相談」です。

 

大宝寺の人生相談は新聞やラジオ番組などで話題になり、現在では日本全国から相談を受け付けています。ただお話を聞くだけでなく、ご住職自らが四柱推命という占いを用いた鑑定も行います。

 

 

ただし法務などでご住職が不在の場合もあるので、必ず事前に電話か公式ホームページで予約をしましょう。

料金はお気持ちですが、1回の相談で5,000円ほど包まれる方が多いようです。

また人生相談は電話ではなく対面で行われますが、切羽詰まった状況であったり、1人で悩んでいる方は、まずは一度電話をしてほしいとのことです。

 

すぐに対応できない場合もありますが、電話自体は24時間受け付けているようで、ご住職の深く人に寄り添う気持ちがうかがえますね。

悪縁を切りたい方や誰にも言えない悩みを抱えている方、また都会の騒がしさに疲れた方もぜひ一度、大宝寺を訪れてみてはいかがでしょうか。

 

大宝寺へのアクセス

 

◆所在地
〒470-3321  愛知県知多郡南知多町内海大名切36

◆電話番号:0569-62-0355

◆アクセス
≪電車/バス≫
名鉄名古屋駅~内海駅(約1時間)内海駅より タクシーにて5分(2km)徒歩22分(1.7km)
≪車≫
有料道路:南知多道路 南知多ICより7分(4.8km)
一般道:国道247号線 内海交差点より5分(2.2km)
※駐車場:あり

◆正式名称:菅生山 大宝寺

◆開門時間:9:00~17:00

◆ご本尊/宗派:釈迦如来/曹洞宗

公式サイト:https://www.daihoji44.jp

(夏藤涼太/ライター)

Webライター/シナリオライター。

 

「日々にロマンを。毎日を豊かに。日常を非日常に」をテーマに、日本文化や歴史に神社仏閣、オカルトネタにサブカルチャー、シナリオライティングまで広く深く執筆しています。学生時代の専攻は民俗学。

 

◇twitter:@hondobo
◇blog:http://donotlife.blog.jp

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