家で過ごす時間が増えた今、皆さんはどのような生活を送っていますか?
もしかすると、先が見えずに不安な時間を過ごしていたり、大切な人に会えないことで自然と気持ちが落ち込んでいたりすることもあるかもしれません。

でも、そんな今だからこそできることに、そっと目を向けてみるのはいかがでしょうか?
今回ご提案するのは、あなたの人生・生活・心身の基盤を作る場所ともいえる「家」のお掃除です。
きっと、たくさん自由に出歩けて外の世界に目が向いていた頃には、なかなか丁寧に意識が置けずにいた部分なのではないでしょうか。

——神社を愛するあまり巫女になり、神道の魅力を皆様にもお伝えしている巫女ライターが、神道の基本である「清浄」の心をヒントに、自宅のお掃除を通じた祓い清めについて、ご紹介します。

目次

  • 知らず知らずに降り積もる「罪穢れ」
  • 神道における「掃除」の役割とは
  • 一番大事な場所から綺麗にする
  • 穢れがたまりにくい工夫をする
  • 手放す物へのマナーを忘れない
  • 神様が喜ぶお部屋にしましょう!

知らず知らずに降り積もる「罪穢れ」

 


 

私たちは誰でも、どんなに普通に健全に暮らしていても、自分では気がつかないうちに「罪穢れ」というものを心の中に積もらせています。
たとえば、無意識のうちに人に迷惑をかけていたり、自分勝手に行動してしまっていたり……。自分の気持ちがモヤモヤしていたり、誰かとの関わりの中で心にマイナスな感情が溢れていたりするのだって、そのひとつ。

毎日シャワーを浴びたりお風呂に入ったりして身を清めるのも、「生きている」だけで汚れていくものだから、それをマメに磨く必要があるというわけです。
心の中だって、体と同じ。積もっていた塵や埃を祓い、綺麗に清めていくことを、何度でも繰り返しながら過ごすのが、すなわち「生きる」ということ。

 

神道における「掃除」の役割とは

 


 

実は「掃除」というものこそ、自身の心の中を清めるためにとても大きな役割を果たしてくれるものなのです。
神道の世界では、「清浄」がとても大切なこととされていて、境内の清掃はもちろん、手や口を清める手水とは「禊(みそぎ)」という儀式のかたちですし、神事の際に行われる「修祓(しゅばつ)」というものは罪穢れを祓うためのもの。
あちこちに「清める」ことを意識した作法が、ちりばめられています。

そして、それを行うべき場所は「神社」だけではありません。
人々の暮らしの土台である「家」こそ、清めること心がけるだけで心の在り方は大きく変わってゆくものなのです。

 

一番大事な場所から綺麗にする

 


 

あなたの家の中で、もっとも重要な場所はどこですか?
私もそうですが、おそらく神棚があるご家庭では、その場所がもっとも神聖で大切な場所だと言えるはず。
ご自宅に神棚がなくても、自宅の中であなたにとって特に大切な場所を、まずは清めてみましょう。

一度に、大掃除のようなことをやろうとしても、それを始めるのに覚悟や準備がいるものです。だから、まずは部分的で構いません。
「今日は、この部分だけ綺麗にしてみよう」まずはそんな風に、無理のない範囲で、少しずつ始めてみてください。

そして次第に、自分にとって「家の中で心地よい場所」を増やしていくこと。
「居るだけで幸せになれる家」は、それだけで常に安心感や心地よさが心に在り続けてくれますよね。
自宅は、あなたが人生の多くを過ごす場所であるわけですから、その場所をまず「とっておき」に整えておくことが幸せの秘訣だとも言えます。

 

穢れがたまりにくい工夫をする

 


 

そして、お掃除で意識したいのは「特によく汚れる場所」です。
八百万の神々がいる日本では、家の場所ごとにも、そこを守ってくださる神様がいると伝えられてきました。

たとえば、御手洗いには水の神様、台所には火の神様、家の門や玄関には災いを防ぐ神様……。
このような神様方に心地よく居ていただき、家を善くないものから守っていただくためにも、掃除というのは必要なのです。

先程挙げた「御手洗い」「台所」「玄関」などは、特に汚れやすい場所ですよね。
こういった場所は、少し汚れたらそれを放置せずにすぐに綺麗にしてしまう、ということを心がけるとよいでしょう。
汚れというものは、時間が経てば経つほどに、落ちにくく強固なものになってしまうからです。

いかに家を「できるだけ汚さずに使うか」ということも、意識したいことですね。
お掃除が大好きで、マメな性格の人は問題ないのですが、日頃は掃除のための時間がなかなか取れない方や、そもそも掃除がどうにも苦手だ……という方だっています。
それも一つの個性ですから、そういう方ほど「大きく汚さない」工夫を、生活の中に散りばめておくことです。

 

手放す物へのマナーを忘れない

 


 

また、家を綺麗に保つためには「余計なものを増やさない」ということが、ものすごく重要です。
「使うか使わないかよく分からないけれど、何となく捨てられずにいるもの」などが、いつまでも場所を取っていたり、どこかで眠っていたりしませんか?

「いつか使うかもしれないから」と、なかなか手放すことができない気持ちもわかります。
ただ、それらにも埃や汚れは積もり続けるように、一切活躍しない物には淀みや陰の気がたまりやすいものです。

日常の中でなかなか使われない物や、壊れてしまった物などは、心を決めて手放す決断をする勇気も大切です。
そして、その際に大切なのは、手放す物へのマナーです。
たとえ「物」とは言っても、神道ではその一つひとつに魂が宿っていると捉えます。物だって、生まれてきた以上は何かの役に立つ目的を持っているはず。
その一つひとつに、敬意を払うことを忘れてはいけません。

もし、手放すことを決めたら、ゴミだからと粗末に扱うのではなく「ありがとう」と感謝を伝えながら、送り出すような気持ちで。
そうやってマナーを大切にすることで、また新たに「必要な物」が、あなたのもとに集まってきてくれるはずです。

神様が喜ぶお部屋にしましょう!

 


 

「家」という場所の価値や、そこでの過ごし方が、見直されつつある昨今……。
私たちが心地よく、安心して過ごしていくためのヒントが、神道の教えの中には散りばめられている気がしてなりません。

家を整えていくにあたっては、「神様が喜んで、心地よく過ごしてくださるお家って、どんな場所かな?」と、そんなことを考えてみてください。
それを心がけて、身の回りを整えていけば、それは必ずあなた自身にとっても「特別なお家」になっているはずです。

この中に入れば、安心して自然体でいられる……。
そんな自宅を、ぜひ作り上げてみてくださいね!

 

平日はフリーライター、休日に巫女としてご奉仕。
神社・神道・生き方・心理学・自己分析・心について記事を執筆。
すべての人が前向きに、自分らしく生きるために大切なことを伝えている。
巫女ライターとしては、「書くこと」を通じて神様へのご奉仕を形にすべく、神道・神社・神様の心の本質を伝えることを使命とする。

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