「私、今年が厄年なんだよね……」
「厄年」と聞くと途端に、「えっ、怖い!」「大丈夫かな……」「どうしよう?」と不安になる人は少なくありません。

たしかに、人の力ではどうしようもないような、さまざまな災難に遭うことは恐ろしいですから、心配になる気持ちもよく分かります。
しかし、ただ怯えるばかりでは、今日まで日本に伝わる「厄年」という概念、そして「厄除け」や「厄祓い」という文化そのものの本質は見えてきません。

——神社を愛するあまり巫女になり、神道の魅力を皆様にもお伝えしている巫女ライターが、今回は不安を抱く方の多い「厄年」について解説し、その回避や祓い方についてもご紹介していきたいと思います。

目次

  • 「厄年」とは何なのか?
  • 厄年の年齢はいつなのか?
  • どのように災難を回避するのか?
    神社で厄祓いの御祈祷を受ける
    厄除守を持つ
    厄落としとして伝わる方法を日常的に実践する
  • いつから厄年になり、厄除祈願などはいつすればいいの?
  • いたずらに恐れるより「備える気持ち」を

「厄年」とは何なのか?

 


神社に出かけると、境内の立て札や授与所に貼ってあるポスターなどに、その年の「厄年」にあたる方を指す生まれ年の一覧表を見たことがある人は多いと思います。
それを眺めながら「ああっ、今年厄年だ……!」とショックを受けてしまう方を、私はよくお見かけします。
でも、まずそれを恐れる前に「厄年」とはどのようなものかを、しっかり知っておきましょう。

厄年とは……人生の中でも災難・不幸などの「災厄」が多い年齢とされ、忌み慎まれている。厄年の年齢は、体力的・家庭的・社会的などさまざまな観点から、「転機」を迎えることの多い年でもある。

厄年のごく基本的な定義と言えば、このような意味があります。
そのため新しい物事を始めたり、なにか勝負をかけたりするようなことも、あまりよろしくないとされていました。

しかし本来は、長寿をお祝いする「還暦」や「古希」などと同じく、晴の「年祝い」にあたるとも言われていたことを、今はほとんど知られていないようです。

かつては、その地域における「神事(神輿担ぎなど)」に関りを持つようになる、大切な役を担う「役年」であるとも伝えられていました。
2月3日の節分において、豆をまくお役目を「厄年の人」と定めている神社もあります。
そのような重要な立場になる年であるために、心身を清浄に保つよう心掛けたり、言動にも十分注意をするようにとされていたのです。

厄年の年齢はいつなのか?

 

 

厄年は、「数え年」で数えられる年齢になっています。

「数え年」とは、今ではほとんど日常で馴染みのない年の数え方になりました。生まれた時にすでに1歳と数え、そこから「新年を迎えるたびに、皆いっせいに年を取る」ということになります。

現代の一般的な年の数え方である「満年齢」よりも、「数え年」の場合は少し年上になりますね。混乱しやすいので、神社などにある早見表などを使って、「生まれ年」で該当していないかどうかを確認してみてください。

厄年にあたる年齢は、地域や神社によって、若干異なっていることもあります。

24歳《前厄》・25歳《本厄》・26歳《後厄》
41歳《前厄》・42歳《大厄》・43歳《後厄》

60歳《前厄》・61歳《本厄》・62歳《後厄》

18歳《前厄》・19歳《本厄》・20歳《後厄》
32歳《前厄》・33歳《大厄》・34歳《後厄》
36歳《前厄》・37歳《本厄》・38歳《後厄》
※60歳《前厄》・61歳《本厄》・62歳《後厄》
※女性のこの3年間の厄年については、地域や神社によって、有無が分かれる場合があります。

一番重要な「大厄」の年であるのが、数え年で男性は42歳、女性は33歳にあたる年です。
この年齢は特に意識するべきと言われているため、この一年を無事に乗り切れるかどうかで、内心ドキドキされる方も多いのではないでしょうか。

どのように災難を回避するのか?

 


「厄年」という年齢に関しては、誰にも避けることができないものです。
しかし、たとえば怪我や病気を負ったり、事件・事故に巻き込まれたりするなどといった「災難」や「不幸」を避けるためには、自分自身が慎重に過ごすことと、神様におすがりするしかありません。

いわゆる「厄祓い」「厄除け」「厄落とし」などと言われる方法には、具体的にどのようなものがあるのでしょうか?

神社で厄祓いの御祈祷を受ける

 


神社によって名称は異なる場合がありますが、基本的に神職が常駐している神社においては、どこでも「厄除祈願」「厄除開運」などの御祈祷を受け付けているはず。
お寺でも同じような意味合いの御祈祷を受け付けていますが、神社の御祈祷の場合は、神様の御力で心身の災厄を祓い清めていただくものになります。

神社に足を運んだら、社務所の窓口に申し出て受付を行いましょう。金額は神社によってさまざまですが、「御初穂料(玉串料)」を納めて、御祈祷をしていただき、御札や御守りなどを受けて帰ります。

厄除守を持つ

 


厄年にあたる方が持ち歩いて、いつでも神様のご加護をいただくためにある、「厄除守」も多くの神社に存在します。
御祈祷がなかなか難しい場合は、それを大切に持っているだけでも、心に大きな安心が生まれますよね。

馴染みの氏神神社様や、大好きな崇敬神社様の御守りを、その一年あなたのそばに置いていただくとよいと思います。

厄落としとして伝わる方法を日常的に実践する

 


神社やお寺以外でも、日本に古くから伝わる言い伝えや慣習の中には、「厄を落とす」と言われている方法がたくさんあります。

小豆や桃などといった厄除けの効果がある食べ物を食べたり、身の回りを綺麗に掃除し整頓したり、人をおもてなししたり、盛り塩をするなど塩を使った厄払いの方法も有効です。
また一説によると女性の場合、その年に「出産」をすると、それが「厄落とし」になるとも言われています。

いつから厄年になり、厄除祈願などはいつすればいいの?

 


次に気になるのは、いつからが「厄年」になるタイミングで、厄除祈願を行う場合はいつ頃がよいのだろう、ということだと思います。

これにもまた諸説あり、数え年で年齢が変わる元旦が「厄年」の始まりで、そこから節分までの期間に神社で御祈祷をお願いするのが良いということも言われています。
しかし、それ以外にもそれぞれの誕生日や、お日和の良い頃を選ぶなどして、柔軟に対応していただければと思います。

多くの神社では、一年中「厄除祈願」などの御祈祷を受け付けている場合がほとんどです。もし、「ここで!」と思ったタイミングを逃してしまっても、気に病みすぎることはありません。

いたずらに恐れるより「備える気持ち」を

 


本来はあったはずの、「役年」という「人生にとって重要な年」という意味を考えていただけばわかるように、私はこの「厄年」というものが「ただ、怖がるだけのもの」だとは思えないのです。

むしろ、そういったかけがえのない大事な一年を、神様と心を一体にして乗り越えていくための、重要な年であるように感じるのです。
心が揺れ動きやすい私たち人間が、どんな時も心身を強く清らかに保つためには、神様の存在を強く意識したり、そのお力添えを信頼したりして、気持ちを引き締めることが必要です。

厄年は、私たちにそのタイミングを明確に教えてくれるよい機会でもありますし、逆にそれで御祈祷を受けることができれば、そのことが「これで大丈夫、今年も前向きにがんばっていけるぞ!」といった、大きな勇気にも変わりますよね。

「厄年」という響きにびくびくして、心の不安に負けてしまうのではなく、いつでも心身を健やかに保つための、ひとつの「きっかけ」にしてみてください。
信じる人の心の中には、いつだって神様がいてくださいますよ!

 

https://jinja-otera.net/column_konnoumi_12/

平日はフリーライター、休日に巫女としてご奉仕。
神社・神道・生き方・心理学・自己分析・心について記事を執筆。
すべての人が前向きに、自分らしく生きるために大切なことを伝えている。
巫女ライターとしては、「書くこと」を通じて神様へのご奉仕を形にすべく、神道・神社・神様の心の本質を伝えることを使命とする。

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