皆様、今年も素敵なお正月を過ごされましたでしょうか?
新しい年を迎えるにあたって、各ご家庭でも年末にはさまざまな年越し準備があったでしょうし、年明け後も「松の内」の期間までは、本当にあっという間に過ぎ去っていきますよね。

今年も、神社には皆様が納めてくださった古札やお正月飾りが集まってきました。それらの受け入れ事情は神社によっても異なるのですが、無事にお役目を終えた神様に関する物たちを、この時期、盛大にお焚き上げする行事があるのをご存知でしょうか?

——神社を愛するあまり巫女になり、神道の魅力を皆様にもお伝えしている巫女ライターが、「御神符焼納祭(どんど焼き)」の文化についてお届けします。

目次

  • 地域によってさまざまな別名がある
  • 「御神符焼納祭」とは、どんな行事なの?
  • そもそも「お焚き上げ」ってどんな意味?
  • 神社に納めていいものは何?
  • 「御神符焼納祭」が行われている時期はいつ頃?
  • 「御神符焼納祭」に間に合わなかった場合は?
  • 大切なのは感謝の気持ち

 

地域によってさまざまな別名がある

 

「御神符焼納祭」には、地域や神社によって、異なる呼ばれ方をしている場合もありますが、皆様のご縁ある場所ではいかがでしょうか?

 御神符焼納祭(ごしんぷしょうのうさい)
 古神札焼納祭(こしんさつしょうのうさい)
 古神符焼納祭(こしんぷしょうのうさい)
 左義長(さぎちょう)
 どんどん焼き
 どんど焼き
 どんと焼き
 とんど焼き
 道祖神(どうそじん)祭り
 三九郎(さんくろう)焼き
 さいとう焼き
 ぼっけんぎょう

馴染みのある呼び名は、それぞれにあることでしょう。
しかし、その内容については共通していて、1月15日の「小正月(こしょうがつ)」周辺で行われる火祭りのことを指しています。

 

「御神符焼納祭」とは、どんな行事なの?

 

難しそうに漢字が並んでいるように思える「御神符焼納祭(ごしんぷしょうのうさい)」ですが、その意味合いは少しも難しいことではありません。

各家庭や会社、人々が、それぞれに神様のお力をいただいた「神符(しんぷ)」——すなわち「神札(しんさつ=御札)」や「守札(まもりふだ=御守り)」などを神社に納めて、そのご加護に感謝を込めて「お焚き上げ」をする行事のことなのです。

御札や御守りばかりではありません。
お正月の「松の内」は、元旦から7日まで、もしくは15日までを指す地域もあります。この期間が終われば、お正月に年神様をお迎えするために各家庭に飾られていた松飾りや門松などのお正月飾りは、その年のお役目を終えることになります。

それらも神社などに集められ、神様とのご縁やお力に感謝を込めて「お焚き上げ」をするという文化があるのです。現在は、火災や煙などの問題でこの行事を行わなくなった地域もあるようですが、神社においては「お焚き上げ」は大切なお役目として受け継がれていることが多いです。

地域によってはこの炎で、お団子やお餅を焼くこともあります。それを食べると健康で過ごせるとか、火や煙にあたることで無病息災で過ごせるなどの言い伝えもあるようです。

そもそも「お焚き上げ」ってどんな意味?

 

神社や仏閣では、神様仏様のご加護やお力が込められた様々なものを、皆様にお分かちしています。
それらは日頃から、私たちの災厄を祓いのけてくださったり、善くないことの身代わりになってくださったり、前に進む御力を貸してくださったりしています。

しかし、お祀りしていたり持ち歩いたりしているうちに、次第に汚れるなどして、宿っていたそのお力が弱まってしまうために、私たちはおおよそ一年ごとにそれを受けた神社にお戻しして、新たに授かるということを繰り返すのです。

でも、「古札を納める」もっと大きな意味は、神様との心の繋がりや感謝を忘れずにいること。そして、その気持ちを神様にしっかりと伝えること。これらにあるのではないでしょうか。
すなわち「お焚き上げ」とは、お役目を終えた物に対して感謝の気持ちを込めて燃やすことによって、煙とともに空へとお帰りいただく儀式を言うのです。

特に、お正月飾りなどもお焚き上げする年明け後の「御神符焼納祭」は、お正月の期間にいらしていただいた「年神様」をお見送りするとともに、その年の無病息災や五穀豊穣などもお祈りする意味があります。

神社に納めていいものは何?

 

「お焚き上げ」するものを受け入れている神社様の場合、基本的には、その神社で受けてきた御札や御守り、縁起物(破魔矢など)の授与品、おみくじなどは問題ありません。
門松や注連縄(しめなわ)など、お正月飾りも大抵は受け入れていただけることが多いです。

ただし、神社のものは神社に、お寺のものはお寺にお戻しするようにしてください。理由は、お戻しする際にお礼をお伝えする先が、「神様」なのか「仏様」なのかが大きく違うからです。

神社や地域の事情によっては、そもそもお焚き上げを受け付けているかどうかや、受け入れ可能な内容が違ってくる場合もあります。
あらかじめ、それぞれの神社様で定めたルールを確認してから、マナーを守ってお納めをいただくようお願いします。

「御神符焼納祭」が行われている時期はいつ頃?

 

かつて、この行事は1月15日の「小正月」に行われていました。
この日は元々「成人の日」でもあり、祝日でしたので、多くの地域でこの日にお祭りがおこなわれていることがほとんどでした。

しかし現在は、成人の日の祝日が「ハッピーマンデー制度」によって15日以外になることが多く、15日に限らず周辺の土日祝日に行われているようです。
夜に火を焚き始めることもあれば、朝に火を焚き始めることもあり、時間帯もさまざまです。

「御神符焼納祭」に間に合わなかった場合は?

何らかの理由で、その日までにお焚き上げしていただきたいものを、神社に納めることができないこともあるかもしれません。
その場合は、一度お近くの神社様に問い合わせをしていただけたらと思います。
神社によっては、通年で古札を受け入れており、定期的にお焚き上げを行っていることもあります。

できる限り、そのままゴミに出すようなことは避けましょう。
しかし、お正月飾りの場合は、なかなか受け入れてくれる先が見つからない場合もあるかもしれません。
やむを得ないときは、お塩でお清めをしてから、自治体の回収ルールに従って処分をしていただくようにしてください。

大切なのは感謝の気持ち

 

ここまで、「御神符焼納祭(どんど焼き)」に関することをお伝えしてきましたが、一番大切にしていただきたいのは、やっぱりその「意味」の部分。
長く続く日本の文化では、どんな行事にも、それが行われてきた理由が存在します。
それが、この場合は神様への「感謝」なのです。

神様に頼り、そのお力添えをいただいてばかりで、それに対する感謝が一切伝わっていないとすると、どうでしょうか?

昨年、自分の近くで御守りくださった御札や御守り、我が家にいらしてくださった年神様のためのお正月飾り……。
その一つひとつに「ありがとうございました」の想いを込めて、ぜひこのお祭りに参加してみませんか?
たとえ寒い季節でも、力強い炎のパワーで、心の内側から暖かくなるかもしれませんよ!

 

平日はフリーライター、休日に巫女としてご奉仕。
神社・神道・生き方・心理学・自己分析・心について記事を執筆。
すべての人が前向きに、自分らしく生きるために大切なことを伝えている。
巫女ライターとしては、「書くこと」を通じて神様へのご奉仕を形にすべく、神道・神社・神様の心の本質を伝えることを使命とする。

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